忍者ブログ

Please wait until thick shadows come.

DQ6メインのDQ雑多ブログ

[PR]

2025.04.18 (Fri) Category : 

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

おや?

2009.12.24 (Thu) Category : DQ6:ss

バーバラのキャラクタ紹介のコメントから「テリーの存在が気になる」云々が消えている・・・。
何かあったんですかね・・・?まぁDQって恋愛模様に関しては結構明記しない所が売りのようなところもありますし、考え直したんですかね・・・?
主バファンとしてはちょっと嬉しかったり・・・^^^^



天空シリーズの主人公はやたらと腹のうちにトラウマを抱えてるよなぁとふと思いました。4主はもちろん村を焼き払われて親友を殺されたことだし、5主は父親が自分のせいで死んだ(ようなもの)うえに故郷はいつの間にか滅ぼされてるし、6主はといえば妹が死んだ上に両親が眠った国を放置して(それが望んだものではないとはいえ)山奥の農村で一人のうのうと暮らす本性があったわけで。
まぁ6主は自業自得っていえば自業自得なんですが。

それでも目の前で妹を病で亡くしたあとに両親が目を覚まさなくなって、そこから魔王を倒しに出立するなんて、王子としてあるまじき行為だと思いますがね。ここでの推測ですが、もしも6主が自分がいなくなった後の国のことを考えられないような頭の悪い王子ならともかく、それを知って上での出立であれば、恐らくそれは逃走なんじゃないかなーと思います。
目の前で亡くなった妹を両親と重ねて、そのいつ死ぬかもわからない両親が見たくなくて、魔王討伐に出立したのか、それとも心無い城の兵士のプレッシャーに耐えられなくなったのか、定かではありませんが。

とりあえず何が言いたいかというと、現実の6主と合体した後は、しばらく自己嫌悪に苛めばいいなーと思っただけです。別に苛めたいわけではなくて、ただその苦悩を乗り越えて、今度こそ国の上に立つものとしての自覚と覚悟を、旅の間に手に入れて、強い男になって欲しいなぁーという、願望です。

そんな訳で結論としては、「力を追い求めるが故にいつの間にか姉を慮る思いを鈍らせるという逃走の道に走ったテリー」と、「目の前に迫る現実(両親の死(?)や国を支える者としての覚悟)から逃げるために暴力の道へと逃走した過去をもつ6主」の関係だとか憎まれ口だとか6主がテリーを構う理由だとか、後々書ければいいなぁと思っている。


話は打って変わって折りたたみでセーラの死亡した時の話。ここから6主のトラウマが始まる。
ところで漫画版しか脳に残ってなかったんでうっかりしてたんですが、セーラって病気で死んだんですね・・・。ウィキで調べてよかった・・・。
まぁ流石に漫画版の「モンスターの折った剣の破片が突き刺さって死ぬ」なんて奇跡起こらないとは思いますがね・・・セーラせめてもうちょい遠くに逃げてろよ・・・。

 セーラ姫の容体が芳しくないことは、既に国中の人々が知っていた。彼女が病に身を侵され始めたのは3日前からだった。今や顔色は蒼色を通り越して土気色に変貌しており、熱に浮かされていた数日間とは打って変わり、呼吸は浅く、ひゅうひゅうと喉が小さく空気の通る音を零していた。
 ごぉん、ごぉん、と教会から鳴り響く鐘の音が、やたらと響いた。活気付いているはずの昼過ぎの時刻、国中は静まり返り、まるで葬式のようだった。レックはそんな国が忌々しくてたまらなかった。彼女はまだ死んでない、今に、元気になるのだ、と誰が聞いても空しく聴こえるようなことを、ずっと思っていた。今からそんな、どんよりと濁った空気を振りまいて、何のつもりだ、ふざけるな、そう叫びたかった。
 主治医は試行錯誤を繰り返し、ついに匙を投げた。セーラの眠る寝台の隣に置いた医療器具などの棚に聴診器を置いて、黙って、退出していった。部屋の中には、いつの間にかレックと両親が残った。メイドも、宰相も、いつの間にか居ない。
 なんだこれは。まるで今生の別れでもしろとでも言うつもりではないか。
 レックはそう思いながら、瞼を閉じ、ひゅう、ひゅう、と呼吸を繰り返す妹を見た。柔らかな父譲りの金髪は、ほつれ、痛み、かつて風を孕んで靡いていたことさえ嘘かのようだった。
 ふと、妹は瞼を開けた。それすらも渾身の力を入れているかのような、重い、ゆっくりとした動作だった。彼女はすぐ隣に立つ両親、そしてベッドの脇に座る兄を見た。元気であるということをなんとか伝えようと、彼女はなんとか笑った顔を作ろうとしたが、悲しいことにその顔はあっというまに歪み、ぼろぼろと涙を零した。それを見た母も、同じように泣いた。神さま、ルビス様・・・!と彼女は喘ぎ、夫の胸へと崩れ落ちた。その肩を支え、国王でさえ瞼を閉じた。もはや、彼らは本能的に悟った。娘が死の淵に立っているということを。もはや、これはどうしようもない事実だと。
 レックは堪えた。涙を流すのは早い。最後まで諦めない、自分だけでも、諦めてなるものか、と。彼は気丈にも涙を流さなかった。ベッドの上に置かれた、少女のか弱い細い手首、そして力ない手を握った。
「にいさま・・・」
 か細い声が小さく零れた。レックは身を乗り出し、妹の口元に顔を近づけた。せめて言うことを欠片たりとも逃さぬように、大きな声を出させないように、だ。セーラは途切れ途切れに呼吸をすると、ひねり出すように言った。声は涙によってひしゃげ、嗚咽のように溢れた。
「おとう、さま・・・・お、かあ・・・・・さま・・・・・・・・・・・・おねがい、が・・・・・・・」
 返答が、咄嗟に出てこない。今声を上げたら、泣いてしまう、と思った。彼女のために泣かない、それだけが、今レックにできる唯一のことだった。何でも聞いてやる、と言う風に、レックは頷き、冷たい彼女の手を握る。彼女は涙で枕を濡らしながら、小さく泣いた。
「眠い、から・・・・・・おやすみの・・・・・・・・・キスを、・・・・・・して・・・くれる・・・・・?」
「-――――――――・・・・っ!!」
 レックは咄嗟に出そうになった嗚咽を噛み殺し、妹の額に一度口付けをした。彼女の額はやけに熱く、脂汗でべたついていた。それさえ気にならない。ひゅうひゅう、と彼女の喉が鳴る。レックがそこから離れると、続いて父が、そして母がキスをした。幼い妹がいつも眠る前にする儀式のようで、それでもいつもよりゆっくりと、それは行なわれた。母がキスをすると、妹は瞼を閉じ、しばらく眠った。永遠のような時間も、いつの間にか過ぎて、ふと、まるで糸が途切れたかのように唐突に、妹の呼吸音は止まった。母の嗚咽の声に混ざり、いつの間にかレックも同じように泣いた。
 彼自身でさえ気づかなかったが、その日、確実に、レックの世界は少しずつ綻びはじめていたのだ。
PR

この記事にコメントする

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
フリーエリア
最新CM
[12/02 アニメ]
最新TB
プロフィール
HN:
藤下
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
アクセス解析
カウンター

Powered by [PR]

忍者ブログ