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DQ6メインのDQ雑多ブログ

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ハッさん

2009.12.17 (Thu) Category : DQ6:ss


 下の記事が今更だけど恥ずかしいと気づいた。

 リンクフリーのお言葉に甘えてすっごく好きなサイトさまをリンク繋げさせていただきました・・・もしもご迷惑だったらすぱっと言って下さい。

 ドランゴと●●シリーズのことを別に忘れたわけじゃないですからね・・・!!そんな言い訳くさい感じで第二段はハッサンに挑戦です。ハッサンはいかに素敵に書くかが重大です。ハッサンはもう6の顔みたいなキャラですしね!!ハッサンがかっこよすぎて書けない・・・^p^

 がさがさがさ、と目の前にある背の高い雑草を手で掻き分けながら、ハッサンはすぐ鼻の先を先導する。二人で狩りに出かけるときに、ドランゴが先導すると、背の高い草が鼻先に当たるのがくすぐったく、得物を見つけてもくしゃみをしてすぐに逃がしてしまうからだ。
 久しぶりに肉食いたいなーと言ったレックの言葉を発端に、最終的にメンバー内で二人ずつのコンビに別れ誰が一番大きな得物を捕まえられるかを競争することになった。グループ決めは公平に、チャモロの故郷であるゲントに伝わる遊びの一種である阿弥陀クジで決定した。大柄なハッサンとドランゴが同じグループになった時点で優位性は高くなったのは必然だが、一人旅を長い間続けてきたテリーや、自給自足で生きてきたチャモロも狩りの才には長けている。ルーキーとコンビの決まったレックの合図で方々に散り、たった今、その競争の最中である。
 「でけぇ得物っていっても・・・この近くじゃ鹿か・・・熊とかか?」
 「ぐるるる」
 「わかんねぇか」
 首を傾げて喉を鳴らすドランゴに苦笑を零し、ハッサンは意気揚々と先に進んでいく。近辺の魔物は弱いものばかりなのか、足元に現れてはドランゴの姿に恐れおののき、不思議そうに鼻面を近づかせたドランゴの熱い息にきゃーっと高い悲鳴を上げて逃げていくばかりだった。
 おっと、と小さく呟きハッサンは片手でドランゴを制した。ドランゴは素早くその場に伏せ、ハッサンが少し開けた草の茂みの隙間からその向こうを覗いた。
 「でけぇな・・・お前とタメ張るんじゃえか」
 「ガル・・・」
 向こうに見えるのは小さな泉で喉を潤している熊の姿だった。その姿は小さな山のようで、鋭い爪が地面を抉っている。今は座り込んでいるが、立ち上がればドランゴより少し大きいかもしれない、とさえ思うほどの巨躯だ。
 「よし、俺は向こうに周りこむから、お前はここで待機してくれ。合図を出したら挟み撃ちだ」
 こくり、とドランゴは一度頷くと、ハッサンは体に似合わぬ俊敏な動きでさっとその場を離れた。盗賊や武闘家の経験があるせいか、足運びの賜物か、音も無くすぐに景色に紛れた。
 面倒見のよい大男は何かと予想を裏切る行為が多い、とドランゴは思っている。強面で初めて会った少女には泣かれるほどだというのに、思いやりがあり体を張って仲間を守る。ドランゴは人間だがハッサンに対して尊敬の情を抱いていた。たまに見せる間の抜けたことさえなければまったく見上げたものなのだが。
 ふと、ちょうどハッサンが向かいの茂みに到着したらしい。そっとドランゴに向けて手を上げた。ドランゴは身を起こし、今すぐ飛びかかれるように後ろ足に力を入れた。ハッサンの手信号が合図を送る。ドランゴはその場から勢い良く飛び出し、目の前の熊の胴体に向けて口を大きく開け、その腹部に思い切り牙を付きたてた。
 痛みなのかそれとも抵抗しようと試みたのか、熊は一度方向を上げると鋭い爪をドランゴの顎へと数度たたきつけ、結局なんらダメージが与えられないことに気づくと、ドランゴの赤い眼球へとその爪を振り下ろしてきた。
 するとその寸前でハッサンの飛び蹴りが熊の腕に直撃した。めしめしぃ、と骨の軋む音を立てて、熊の全身がむりやり捻られる。数度身を捩ったが、結局熊は力尽き、どさりとその場に崩れ落ちた。
 ドランゴが牙を抜き、口を胴体から外せば、牙に熊の毛が絡みついて気持ちが悪かった。ハッサンが熊が死んでいることを確認してから、手際良く狼煙を上げた。そしてドランゴを泉に誘導し、そこで牙に絡まった毛をこそぎ落としてくれた。
 そうこうしているうちに方々から仲間達が戻ってきた。皆良い得物を獲ることはできなかったらしく、ドランゴとハッサンが捕らえた熊を見て、口々にそれを褒めた。
 「・・・なんだ。牙で喰い殺されてるな。ハッサンを褒め損した」
 「んだとゴラァ!確かに止めをさしたのはドランゴだが俺も活躍したっつーの!」
 憎まれ口を叩くテリーとの会話で笑い声の溢れる中、レックがドランゴの頭を撫でながら、ドランゴはすごいな、とまるで自分のことのように喜んでくれた。その笑顔を見れたのでドランゴは十分に嬉しく、やっぱりハッサンは凄いな、と思ったのだった。
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