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DQ6メインのDQ雑多ブログ

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大魔女

2009.12.30 (Wed) Category : DQ6:ss

 大魔女ねぇ・・・バーバラにはあまり大きな称号を与えて欲しくないです。ただ平凡なぐらいでも構わないから、最後までずっと一緒に、6パーティでわいわいやってて欲しい。マダンテとか呪文を手に入れて苦悩するのは見てて辛いです。

 そんなわけでドランゴと●●シリーズ第4弾、バーバラさんです。
 小説版だとバーバラ=黄金のドラゴン、ってことになってますけど、確証が無い限りは私はそういうのは書かないつもりです。

 でも一応バーバラがマスタードラゴンの母親ってこと・・・でいいんですよね?最後に暖めてたあの卵が、マスタードラゴンの卵ですよね?

 バーバラ=バーバレラってことで、黄金のドラゴンってのはバーバラの魂の形を具現化するとああいう風になるよーってぐらいだと思ってます。ドラゴンってのはあの世界だと神さまだったりモンスターだったりしますが、とりあえず至高の存在ってことには違いないと思うので。
 魔法使いとしては最高位ってことで、バーバラの魔力って凄いんだぜ><ぐらいの認識でいきます。

 まぁ細かいところはリメイク待ちです。
 ドランゴってどうして飛べないのかな、と唐突に彼女は言った。オレンジ色の瞳が注がれる先には、ドランゴの背に生えた小さな翼がある。塩漬けにされた乾し肉を湯で戻しながら、レックはさぁ、と一度呟く。
「でも、ドラゴンには皆翼が生えてるよな」
「翼があるってことはつまり飛ぶためじゃないの?」
「飛ぶ必要が無くなったから、退化したんじゃないか?」
「たいか」
「空を飛ばなくても十分強いし、地上で餌をとるのに申し分なかった、とか」
「ふーん」
「バトルアックスを持つのに邪魔だったから、とか」
「ふーむ」
 バーバラはレックの言葉に中途半端に頷いて、ドランゴの翼をまじまじと観察する。ドランゴは奇異の眼差しにどうも座りが悪くなったのか、一度小山のような身を捩ったが、結局やめて、眠って誤魔化すことにしたらしい。
「ドランゴ、ドランゴは空に還りたくないの」
 バーバラは一度そう、小さく聞いたが、ドランゴが既に起きる気が無いのを見て取ると、黙って目の前のジャガイモの皮を剥くことに専念した。
 ドランゴの瞼の向こうで、焚き火が小さな火花を吐いている。



 ドランゴは不思議な夢を見た。緩やかな稜線を描く丘陵に立っている。丘の端は空と混ざっていて、不可思議な青緑色の平野がどこまでも続いていた。花がタネを飛ばすために精製した綿毛が、風に乗って延々と飛んでくる。やたらと静かだ。ドラゴンの耳でさえ掬い取れない、柔らかな風が吹いている。美しい場所だった。
 ふと、向こうから少女が走ってやってきた。橙色の髪をしていたから、ドランゴはそれをバーバラだと思った。しかし、少女はドランゴが知っているよりも酷く幼く、バーバラの身長の半分ほどしかないと気づいた。
 彼女は草原の色に紛れているドランゴを素早く見つけると、ぱっと笑ってまっすぐに駈けてきた。彼女は背中に羽が生えていた。バーバラは人ではなかったのか、とドランゴは思った。
「こんにちは」
 挨拶をされても、ドランゴは返せない。威嚇しないように、なるだけ優しく、喉を鳴らした。子供は嬉しそうに笑うと、ここでなにをしているの、と聞いた。
「あたしはね、ここで空を飛ぶ練習をしているのよ」
 小さな背中に生えた羽は、意思を持っているかのようにぱたぱたと動いた。ドランゴはそれにびっくりしながら、それの匂いを嗅いだ。別に変なにおいはしない。少女の髪から香る花のような匂いだった。
「カルベおじいちゃんとおばあちゃんが作ってくれたの。いつかちゃんと飛べるようになったら、遠いどこかへ行きたくて」
 だって、魔法の練習、もう飽きちゃったんだもの。
 そう言って、少女はむくれた。偉大なる才能を引き継いだ魔女は、既にこの頃から才能を開花させていたらしい。ドランゴは喉を鳴らした。
「昨日ね、少し飛べたのよ。まだこの国からは出られないけど」
 知ってる?世界ってすっごく広いの、と彼女は言った。ドランゴは知っている。かつて暗く湿った大地の底で、人の肉を喰い繁殖を繰り返していた頃から、外に出たあの日のことを。その日を手にいれたのは、未来のバーバラがいてこそだったのだと。
 幼い娘は丘陵を小さな足で走り回り、たまに跳び、羽根をせいいっぱい動かして軽やかに飛んだ。その距離が少しずつ開いていく。ドランゴはその背にのしのしと近寄り、はぁはぁと息を荒くして不思議そうに見上げてくるバーバラを見下ろした。
「なぁに、どうしたの?」
 彼女が小首を傾げるのを見やりながら、ドランゴは身を寄せ、その背に口を寄せた。そのまま、服についている羽を食み、引っ張る。ぶちぶちっ、と嫌な音を立てて、バーバラの背から羽がもがれた。これでいい。彼女が遠くに行ってしまったら、彼女はレック達と会えなくなってしまう。ドランゴは達成感でいっぱいだった。彼女だって喜ぶだろう、と思った。


「きゃああああああああああうっうそおおおおおおおおおおお!!」
 絶叫で目が覚めた。ふと見れば、どうやらバーバラは自分の腹に凭れていたらしい。仄かに温かかった。彼女は地面に座り込みながら、愕然と空を見上げている。向かいで眠ってしまったバーバラの分まで皮を剥いていたレックが、目を丸くしてバーバラを見ていた。
「・・・・なんだ?どうした?変な夢でも見たか?」
「ドランゴがっ!ドランゴがあたしの羽を毟った!!」
 バーバラは半狂乱状態だった。信じられない!といった風にドランゴを指差し、わあわあと叫ぶ。うっ、うそだぁ!と嘆く。ドランゴはバーバラのことを思ってやったつもりだったのに、そんなに悲しまれると悪いことをやってしまった気分になった。ぱかん、と軽い音を立てて、ドランゴの背後、つまりバーバラの背後から、ハッサンがバーバラの頭を軽く叩く。うるせぇぞ、とハッサンが注意するも、バーバラのショックはハッサンに叩かれたことより、夢のことの方が重大だったらしい。
「だってドランゴがっ!!」
「夢のことなんだからそうぎゃあぎゃあ騒ぐなよ。それにお前の夢の中のことだろ?別に本物のドランゴがなんかしたって訳じゃねぇだろうが」
 しかし、実を言うとドランゴは自分がやったことを直接言い当てられている。そんなことは伝えられないので、渋々バーバラは諦め、ごめんねドランゴ、と謝った。流石に毟ったのはやりすぎだっただろうか、と思ってドランゴも反省し、申し訳無さそうに鳴いた。なんでドランゴが謝るんだよ、とレックは笑ったが、その理由はドランゴだけが知っていればいい。


 カルベ夫妻がバーバラに羽のついた服を作ってあげたことがある、という話から。(ウィキ先生談
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