Please wait until thick shadows come.
DQ6メインのDQ雑多ブログ
しょうもない脳味噌
2010.02.03 (Wed) | Category : DQ6:ss
エロ・・・って書いていいのかな・・・。
一応本館に裏ブログ作ってるからそれに書いてもいいとは思うんですが。
ありか。 ありなのか。
でもこの世の中もう全てのジャンルに腐女子は手を出しちゃってるんだからもう何がどうとか きっと何も言えないよ ね ・・・?(知らん
鉛筆×消しゴムがあるこの世の中、もう何があろうと不思議じゃない はず だ。(論点間違っとる
気合入ったらエロとか書いてみようかな・・・。まぁどうせ私が書くのだからぬるいに決まってますがね。
折りたたみで・・・・あーどうしようかな。ハッ主?かな?限りなく友情に近い。
歴史によって築かれた荘厳さと美しさを兼ね備えたレイドック城の中庭は、今や人々の笑い声などが途絶えない。町の方は空の暗ささえ吹き飛ばすかのように炎が赤々と燃え、多くの人々が平和の喜びに踊り明かしていた。
しかし、その喧騒さえ遠くに聞こえるほど分厚い石の壁で作られた城の中は、まるで鏡のように正反対に物静かである。煌々と輝く月灯りが、城の中まで届き、炎の灯されていない廊下を静かに照らしている。
「お・・・?」
酔いが回ってきた頭を振りつつ、水を貰うために厨房へ向かっていたハッサンは、一人廊下に立ち外を見ているレックを見つけた。ムドーとの戦いによって深々と傷つけられた怪我はもう跡を探すのさえ困難なほど治ってきているが、疲労によって作られた内側の傷は未だ癒えていないらしい。レックが常に背負っている剣は彼の両親の寝室に置かれていて、その肩にかけられる比重は取られている。しかしレックの顔に浮かぶのは疲労の影で、窓に置かれている手も良く見れば左手だった。力なく垂れている右手からはグローブさえとられていて、珍しく素手が露になっている。
「ん」
小さく零したハッサンの声、いや呼吸に気づいたか、レックは無駄のない動きで振り向いた。ハッサンの姿を見つけると、きょとん、と目を丸くして、「もう酔いつぶれたのか?」と不思議そうに聞いた。ハッサンの酒豪ぶりを知っているからこその、驚きの声だった。
「まさか。でもまぁ、町の奴らと飲み比べしたから、結構回ってるけどな。でもよ、明日からもう旅に出るんだろ?自分探しに。明日になって二日酔いで全滅、なんてできないからな」
「確かに」
はは、とレックはハッサンの冗談に笑った。少し近づくと、レックの立つ窓の出っ張りに、グラスに入った酒があった。そうだ、レックも酒は飲めるのだったか。
「一人で月見酒かぁ?寂しい奴だな。今からでも遅くねぇし、あっちに行ったらどうだ?すぐ潰されそうだが」
「いや、さっきまで居たんだよ。あっちに。ちょっと酔った振りして逃げてきたんだ。といっても、実は結構酔ってる」
「ふーん。ヒーローは大変だねぇ」
「ハッサンも、ミレーユも、というか、皆もだろ」
「でもレイドックの連中にとっちゃ、王子さまご一行だからな。お前がヒーローで、つまり俺達はその取り巻きだし」
「拗ねてるのかよ」
「まさか。むしろ助かったと思ってるぜ。お前みたいに四六時中ちやほやされまくったら、流石に疲れそうだしな」
肩を竦めて笑うように言えば、静寂が突然訪れた。静かな廊下で誰か片方が言葉を止めればすぐ静かになるのだから仕方がない。が、ハッサンは居心地の悪さを感じてレックを見た。レックはグラスに入った酒をぐいっと飲み干すと、は、と笑った。
「ハッサン、ハッサンはいつになったら実家に帰るんだ?」
「・・・なんだ突然」
触れて欲しくない部分にあっさりと踏み込んできたレックに対して眉間に皺を寄せると、レックはごめん、と零した。
「なんだか、つかれた」
ムドーを倒して帰還して、すぐにこの宴会だから疲れたというのは普通だろう。ハッサンだって無論疲れていたし、ミレーユやチャモロはすでに宴会を抜けて休んでいる。バーバラは戦闘に参加していないので、給仕やらの仕事を手伝ったり、子供遊んだりしているようだが。
しかし、そのレックの一言は、そういう疲れた、ではない気がして、ハッサンは言葉に詰まった。
「・・・・・・・・・じゃあ」
レックはぼんやりと外を眺めていた。その横顔を見つめ、ハッサンは苦し紛れに言う。
「もう、寝ろよ」
「・・・・・・いや、まだ王も王妃も眠ってない。これだけやってもらったんだ。礼儀ぐらいは弁えないと」
「俺達がいるんだから、無理すんな」
レックは驚いたふうに目を見開いて、ハッサンを見た。その黒い、夜のような二つの眼球を真っ直ぐに向けられると不思議と落ち着かなくなって、ハッサンは少したじろぐ。
「なんだよ」
「いや、・・・ハッサンはほんと、良い奴だよなぁ、って思って」
「なに当たり前のこと言ってんだ!」
ははは、と零す笑いもぎこちなくなってしまう。どっ、どっ、と心臓の音がやけにうるさい。近寄り、恥ずかしさを紛らわすためにレックの背中をばんばんと叩いた。
「いっ、て!」
「ほれ、もう寝ろ!お前よく見りゃ顔赤いじゃねぇか!明日からまた頼むぜ、リーダー!」
「ああ、もう、わかったよ!」
よろけながら階段へ向かうレックを見れば、レックの掌がぽん、とハッサンの胸の上の置かれた。初めて触れたかもしれない、男のものであるはずなのに、グローブで覆われたレックの掌は傷がなく、日焼けもしていないせいかすこし色が白い。
「ありがとう。頼りにしてる」
掌から自分の心臓の音が伝わったかもしれない、とハッサンは気が気ではなかった。レックが階段を昇って視界から消えるまで見送ってから、ハッサンはしばらく廊下に立ち尽くし、はて、俺は一体何しにこの廊下に来たのだっけ、としばらく悩んだ。
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